プレリュード3
Prelude3 (1998)
吉水 秀徳
Hidenori Yoshimizu (1961.8.7 Osaka〜)

 作者は1961年大阪に生まれる。四條畷高校のマンドリンクラブを経て、大阪市立大学ギターマンドリンクラブでは指揮者として活躍しながら、自作『2つの動機(モチーフ)』を指揮、発表した。卒業後は京都を本拠とするエルマノ・マンドリン・オーケストラで活躍しつつ、作曲を行っており、一昨年には新作『 3 dimensions 』(難曲!!)を発表した。氏の作品はいずれも「わかりやすい構成」「美しい旋律」を備え、中規模の社会人・学生アンサンブルが選曲するにあたって無理の無い編成規模を取るなど、邦人オリジナル作品の様々な可能性の中でひとつの方向性を示したものとして注目を集めている。
(以下作曲者記)
 私は以前より、マンドリン作品には比較的、長大・大編成の曲が多いと感じており、いつかこのようなコンパクトで短い作品を書いてみたいと思っていました。短く単純な楽譜ですが、その中に自分の好きな音楽をちりばめ、きちんとストーリーを持たせた、「文庫本のような作品」になったと感じています。曲は「ひなたぼっこ」をイメージした、平和な調子で進みます。中間のAllegro の部分が少し厳しさを感じさせますが、それだけに前半の再現部のイメージが、より鮮明になったのではないでしょうか。前作「プレリュード2」と型式や編成がにているため、直接的に関係するものはありませんが、「プレリュード3」と名づけました。
 1998年秋に作曲、同年10月に初演。演奏会での初演は同志社女子大学により1999年3月に行われました。

第27回定期演奏会より/解説:Yon


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