朝の歌
Mattinata (1907/1926)
アメデオ・アマディ
Amedeo Amadei (1866.12.9 Loreto〜1935.6.26 Torino)

 作者は斯界を代表する至宝的作曲家の一人。始め父のRobert Amadei(この人もまた優れた作曲家で、マンドリンアンサンブル曲も作曲している)に音楽を学んだが、1888年ボローニャのAcademia Filarmonicaで作曲を収め、翌年にはピアノの課程も修了、更にオルガンや合唱指揮も収めた。1889年にはイタリア陸軍に従軍、軍学隊長等を歴任して退任した。その後はトリノに定住し、指揮者や教授として尽力した。作品は多岐に渡り、その数も500 を数える。彼の作曲の本領は管弦楽にあり、そのうちの幾つかはマンドリン合奏にも遷されているが、本曲のような瑞々しい響きの小品にもまた、マンドリン本来の表現能力に対して、特別な技法を施すことなく、自然で明朗なロマンティシズムを遺憾なく発揮したものとして愛奏されうる曲となっている。
 本曲は当初Serenatella という題名で"Vita Mandolinistica" 誌に女性読者に贈るものとして発表されたが、その後1926年に改題されて"Il Plettro"誌が再版した。

第27回定期演奏会より/解説:Yon


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