歌劇『ゴイェスカス』より間奏曲
Intermezzo della Opera"Goyescas" (1914)
エンリケ・グラナドス/正田隆之 編曲
Enrique Granados

 作者は1867年カタローニャのレリダに生まれたスペインの国民的作曲家の一人。マドリード音学院でF.ペドレルに師事しピアニストとして活躍しつつ、歌劇や独奏曲、歌曲などに民俗色の強い作品を残した。
 本作品はゴヤの絵画から霊感を受けて作曲されたピアノ曲『ゴイェスカス』(ゴヤ風の作品の意味)をモチーフに仕上げられた歌劇の中で最後に書き加えられた小品である。宿命的な青春の悲劇の雰囲気をただよわせた本作は、その甘美な旋律によって様々なジャンルに編作されて親しまれている。
 作者は第1次大戦中、本歌劇のアメリカ初演後の帰国の途上、乗船がドイツ潜水艦に襲撃され、ドーバー海峡にて生涯を終えた。わずか49歳の時であった。

'97 ウィンターコンサートより/解説:Yon


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